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本書は大学教養程度のテキストとして書かれたもので, 計算機自体に関する基礎知識として必要十分な材料を収録してある。計算機ハードウェア関係の書物は一般に電気工学的に難解に過ぎるか, あるいは概論的, 通俗的に過ぎたものが多いが, 本書はこの点できわめて中庸をえた好著である。 内容は基礎, 電子計算機回路, 諸装置の3 部から構成され, 基礎編では主に電子計算機に用いられる数学と機械語プログラムについて説く。ここから出発して各部は巧みに関連づけられ, 数字が機械的・電気的にいかに変換されていくかの回路を述べ, その回路が組み合わされて実際にどのような装置として使用されているかを順を追って解説する。本文には内容のチェックをかねた多数の例題や問題を適宜挿入し,各章末には要約と問題を収め, その章での総括を行なっている。多くの写真や図解を用いている点も読者の理解を 助け, 興味を増すであろう。 なお, 予備知識はほとんど必要でなく,大学( 理工系)2~3 年生, プログラマおよび会社・研究所等の初級技術者にとって好適な参考書・テキストである。 訳者序 最近の計算機の利用の伸びはまことに驚異的なものがある。計算機を利用するにはFORTRAN やCOBOL など, プログラミング言語の知識を持てばすむのであるが, その場合でも, 計算機そのものの知識をある程度備えていることが望ましい。また, 訳者が文科系の大学生や高校生に接触した経験からみて,彼らは単に計算機を使えるようになるということのほかに, 計算機がどのように作られ, どのような特性を持っているかについて正しい知識を持ちたがっているように思えた。 計算機に関する書物がたくさん出回っている割には, 上のような目的に適した書物は少ないように思われる。この本は決して電子計算機の専門書として高度のものとはいえないが, 計算機の構成全般にわたって, 懇切な解説がしてあり, 入門書として最適のものといえよう。 著者には今年の5 月ニューヨークで会ったことがあるが, 彼の属する大学はニューヨーク市立の工科系短期大学で, 豊かな教育施設を備えており, 教員が熱心に教育に打ち込んでいる姿が感じられた。 最後になったが, 本書の翻訳にあたっては, 中西正和君( 慶大大学院生), 大野瑞夫君( 慶大修士, 現三越勤務), および吉田輝夫君( 三菱電機勤務) の甚大な協力を得たことを記して, 感謝のしるしとしたい。日本語版のために, 多くの写真を日本アイ・ビー・エム株式会社, 東京芝浦電機株式会社, および高千穂交易株式会社から快く提供していただいた。また培風館編集部刀方々には多大の労をわずらわせた。ここに記して感謝の意を表したい。 1968年10月 浦 昭二 北川 節 昭和44年1月20日 初版発行 著者 L.ナシェルスキー 訳者 浦昭
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